NASAシステムに侵入、そして政治思想の構築

NASAシステムに侵入、そして政治思想の構築

ジュリアン・アサンジは、コンピュータサイエンスにおける抜群の感性の鋭さで、
瞬く間にハッキングのスキルを独学で身につけていきます。

アサンジは「メンダックス」というニックネームで、ハッキングの世界で
知られていきます。

最初のハッキングの成功は、オーストラリアの電話会社の「ミネルバ」という
システムへの侵入で、その後は親しい二人のハッカー仲間と共に活動していきます。

メンダックスが初めて世界で注目されたのは、1989年、NASA宇宙局システムへ
侵入したときのことでした。

危険な核物質を11キロも詰め込んだスペースシャトルの打ち上げを妨害したのです。

これは、その前に、実際に核物質を積んだスペースシャトルが発射後すぐに分解する
という悲惨な事件があり、それが再び起こることを危惧する故の行動でした。

つまり、興味本位のハッキングとは異質の、リスクを回避するという純粋な目的が
あってのことだったのです。

アサンジは、ハッキングによって、金儲けをしようとは一度も考えたことはなく、
むしろ、ハッキングすることによって得る「情報」の価値と質を重視し、ハッキングで
得た情報で正義を実現しようとしていました。

世界に衝撃を与えられるような情報で、ということです。

この時点で、既にウィキリークス創設への方向性は定まっていた、と言われています。

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