コラテラル・マーダー(Collateral Murder, 付随的な殺人)
「コラテラル・マーダー」(以下CM)は、アサンジ氏が名づけた、イラク戦争に
関する映像のことです。
この映像には、米兵士が、罪のないロイター記者を銃で虐殺するシーンが
映っています。
そして長期戦争への参加で平常心を失った兵士が、銃の乱射を続け、多くの命を
奪っていく・・・。
当初、米国国防省は、この発砲事件を「正当防衛による発砲」とし、詳細を
明らかにしていませんでしたが、米軍の説明と、ビデオに映っている事実が
異なることをウィキリークス側は気づいていきます。
事実確認を正確に行うために、映像だけでは事の真偽がはっきりしない箇所は、
ボランティアを現地に派遣して調査させました。
その結果、ウィキリークス側は銃撃に巻き込まれたイラク人男性の家族と対面
することができ、その男性が「子供を学校に送っていく途中に突然殺された」
という証言を得たのです。
コラテラル・マーダーのビデオには、きちんと精査された事実に基づいた、
「米軍の事実捏造」が記録されています。
アサンジ氏は、複数の新聞社の協力を得て、コラテラル・マーダーの情報を編集、
それを新聞やネットで発表しましたが、最終的には、アサンジ氏自らが、米首都
ワシントンにある「ナショナル・プレスクラブ」で記者会見を行いました。
アサンジ氏は、わざわざ米政府のお膝元を選んだというわけです。
その結果、ウィキリークスは米軍を震撼させ、世界にウィキリークス旋風を
巻き起こすことに成功したのです。
スポンサードリンク